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2005.06.18

my life without me. > kuu

「my life without me」は、「死ぬまでにしたい10のこと」という映画の原題です。
1年以上前に映画館で観たのですが、当時、この日々雑記にたいした感想も書かずに「良かった」とだけ記しています。(^_^;) その記事を読んでビデオを観て書いてくださったエントリーをTBしていただきました。ブログ冥利につきますね。^^ 観る映画を選ぶときの参考になり、共感できる映画評をたくさん書いてくださっているsavabigiさん無責任 Memo (MT版): ビデオ「死ぬまでにしたい10のこと」』です。

これから書く内容は個人的なつまらない吐露であり、映画のネタバレもあります。
それでもいいよ、読むよ、という方は、まずはリンク先のsavabigiさんの記事をお読みになってください。ステキな言葉がいっぱい書いてあります。

さて、余命宣告された若い母親が「死ぬまでにしたい」とメモした10のこととは、
1 娘たちに毎日「愛してる」と言う
2 娘たちの気に入る新しいママを見つける
3 娘たちが18歳になるまで毎年贈る誕生日のメッセージを録音する
4 家族でビーチに行く
5 好きなだけお酒とタバコを楽しむ
6 思っていることを話す
7 夫以外の人とつきあってみる
8 誰かが私と恋に落ちるよう誘惑する
9 刑務所にいるパパに会いに行く
10 爪とヘアスタイルを変える

この7、8、の部分について、savabigiさんと同じように、「いい映画だと思うが、あのエピソードは賛同できない」という意見を他でも読みました。けれど、私は、恋(浮気と言った方が適切かな?)のエピソードがなかったら、この映画をすごく好きにはならなかったと思うのです。
良きお母さん、良き娘として死んで行くことを決めた主人公は、きれいすぎます。良き母であり、良き娘であり、でも悪いことをする人間だった、ってのにグッときたんです。私は理想的な人の姿なんて、映画の中に求めてないんだなあ~と思います。むしろ、エゴが見たいのですね。

大好きな映画は「嘆きのテレーズ」。原作はエミール・ゾラの「テレーズ・ラカン」。
ルイス・ブニュエル監督の「昼顔」も好き。
カンヌ国際映画祭のグランプリを受賞しながら一部酷評された「セックスと嘘とビデオテープ」も、私は好きでした。これらの作品には共通点があって、善良で貞淑なはずの妻が夫以外の男と密通します。
夫以外の男を求める妻の心を描いた映画では「フォロー・ミー」が、最上に好きです。(この映画にセックスはなかったですが) この作品の原作脚本はピーター・シェーファー。原作は舞台戯曲で「他人の目」という作品。映画を先に観て原作戯曲はあとで読みましたが原作の方がより好きです。
「フォロー・ミー」はビデオでも何度も観ました。前の結婚のとき、これを観ていると前夫は嫌がってました(笑)。当時、余命宣告されていたら、私も 7を実行したと思います。
今なら実行しないですよ。もちろん。(^m^)

だけど、こういう考えを持ってるってことを、おっちゃんに言っておくのは悪いことではないと思っています。現状への不足感というのは平和な時代には誰にでもあって、男女の差は無いように思いますので、自分の肝にも刻みつつ、思うのですよ。
不足感が恋(浮気と言った方がいい?)という形で出てくるのは愚かだと思いますけど、愚かな人が世の中には多いのだと。。

死を前提にしなくては、「死ぬまでにしたい10のこと」の映画は成り立ちませんが、死ぬから恋することが許された、とは思っていません。あの恋はひっそりと裏側で進み、許されてはいなかったですものね。この映画は、寿命を知って人として正直に行動したかった女の話だと思いました。夫以外の男性と恋するのもエゴだけど、娘たちのために夫の再婚相手を探すのもエゴだと思いました。
生きて行く私たちへのメッセージとして深いものを受け取りました。

ということで、感情的に好きな「死ぬまでにしたい10のこと」の曖昧な感想でした。
映画を見直さないで書いたので細部については書けなかったけど、大意の話でよかったですよね?

お台場の観覧車

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コメント

kuu さん、こんばんは。
トラックバック及び言及、どうもありがとうございます。

それにしても、大作のエントリーですねぇ。ちょっと恐縮しております。
私の感想文なんて、甘ちょろくて お恥ずかしい限りです。(汗)

> 良きお母さん、良き娘として死んで行くことを決めた主人公は、きれいすぎ…

> 人として正直に行動したかった女の話だと思いました。

なるほど。

『むしろ、エゴが見たい』のですか。
納得しました。

ただ、私は、男なので、「彼氏」の気持ちが、切ないのです。(まだ、旦那は、マシだと思うのですが…。)
ああいう形での恋愛感情というのも、「あり」だとは思いますし、きちんとアフターフォローもあって(その「彼氏」が)立ち直る姿も最後に少しだけ映っていたので、救いがありましたけど。
(自分が、あの「彼氏」の立場だったら、相当ショックを受けるだろうと思ったもので。)

私は、最近は、どちらかと言うと、「理想」っぽいものに憧れています。現在の自分の生活が、あまりにも不健康だからかも知れませんが。(苦笑)
なので、先日まで公開されていた「クローサー」なんかも、全然感情移入出来ず、ダメだったのです。(悲)

このエントリーに書かれてある他の作品も、またそのうち、幾つか観させて頂きますね。
ありがとうございました。
m(_ _)m

投稿: savabigi | 2005.06.19 02:36

◆savabigiさん、こんにちは!
ここにしては長文のエントリーになってしまいましたが、個人的な好みで好きなんだとしか書いてないですね。(^_^;)
この映画については、いつか書きたかったかも、と思います。特に「フォロー・ミー」については、必ず書いただろうし、もしかしたらまた書いちゃうかもです。w

リーのことを考えると、おっしゃる通りだし、独身男性でアンの行為を容認するよりは、しない方が人として素敵だと思っています。^^

子供たちには新しいお母さんが来たけれど、リーはアンを失って(希望は見えたけど)終わってしまいましたものね。彼だって、このあと新しい恋をするだろうと考えられ、そういう意味では実母を失った娘たちより世間並みの同情は少ない立場かと思います。
でも、彼女をうしなった衝撃は彼が一番強かったと私も思います。そういう風にちゃんと描かれていました。彼だけが孤独になったから。
アンは生きた証をリーの中に残したかったのかな、と思います。
母だから、家族だからではなく、恋した男として、いつまでも憶えていてほしかった。憶えていてくれると思うことがアンの救いになったと思います。彼女の23年間の人生は恵まれたものとはいえなかったから。

「my life without me」の原題を見て、タイトルを「my life without her」と変えたとしたら、リーを主人公とした映画が作れるなあと思いました。「without mama」の映画は観たくないけど(^_^;)、リーが主役の映画なら観たいと思います。リーの存在は映画的でした。

「エターナル・サンシャイン」、今週か来週に観る予定です。^^

投稿: kuu | 2005.06.19 18:51

そうなんですよ。ほんと、『彼だけが孤独になった』んですよね。
私的には、そっちに入っちゃってました。(せつなー)

実際、リーへの、アフターフォローが無かったら、この映画嫌いになっちゃうところでしたよ。(苦笑)


でも、

> 憶えていてくれると思うことがアンの救いになった…

そうかっ!!
なるほど。
これなら、許せる。(エラソー)

ほんと、リーは、たぶん一生彼女の事を忘れないでしょう。それで彼女はほんのわずかばかり救われる。
けど、別に 彼女は、リーを呪いたかった訳じゃなかったから、「今後の」リーの為のアドバイスを残していったと。

そして、リーは、全てが判ってから、(たぶん)一旦どん底まで落ち込んで、それから、徐々に彼女を理解して、許して、立ち直っていったと。

なるほど、なるほど。
やっと腑に落ちました。

素晴らしい解説、ありがとうございました。
『my life without her』、もしあったら、私も観たいですぅ~。

投稿: savabigi | 2005.06.19 23:45

◆savabigiさん、このように導いてくださってありがとうございました。m(_ _m)ペコリ
どんな言葉を書いてこの映画のステキさを伝えようかと考えましたが、私だけでは、ここにたどり着けなかったです。
最近、映画はぼんやりとしか観てなくって、好き嫌いははっきり感じるんですが、なぜ好きか、なぜ嫌いか、までは自分を問い詰めないことが多くなってしまいました。そうすると映画評って書けないのですよね…。
それでsavabigiさんの映画評を読んで頷いたりしています。

話は飛びますが、カンヌ国際映画祭の最高賞、パルムドールに選ばれた「ザ・チャイルド」、この映画は観たいと思っています。ダルデンヌ兄弟監督の「息子のまなざし」という映画がすごく良かったんですね。この映画については、前情報をいっさい見ないで鑑賞なさることをおすすめします。^^
同監督の「ロゼッタ」はまだ観てないけど、これも観たいなあ。
超個人的な好みで書いたここの記事本文中に出てくる映画より、おすすめします。(^_^;)

投稿: kuu | 2005.06.20 05:13

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原題『MY LIFE WITHOUT ME』 主演サラ・ポーリー、スコット・スピードマン、デボラ・ハリー、マーク・ラファロ 監督・脚本イザベル・コヘット 製作2003年、カナダ・スペイン 私のいない世界 二十三歳にして余命二ヶ月と宣告された女性の最後の日々を描いた作品。 二... [続きを読む]

受信: 2005.08.07 15:07

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