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2018年8月の6件の記事

2018.08.29

蔵の壁のヤモリ。

丹波の細見綾子の生家が改修されて公開し、5ヵ月が経った。
改修されたのは生家の母屋で、敷地内にある二つの蔵はそのまま建っている。
母屋の工事を担当した大工さんが丹波市の担当者に教え、私は担当者から又聞きしたのだが、蔵の向かって左端の壁にヤモリの造作が張り付いている。

蔵のヤモリ

拡大すると、こうなる。

蔵のヤモリ

ヤモリに見えない…。
太り過ぎている。
しかし、意味あってのヤモリなのだ。
ヤモリは害虫を捕食することから家(蔵)を守るとされ、「守宮」「家守」などと書かれ、ヤモリが家にいれば悪いことは起きないと信じられた。
蔵の壁のヤモリは守り神であった。

さて少々宣伝など。
生家では綾子関連の書籍も買える。
「風 俳句歳時記」
「細見綾子 俳句鑑賞」
「奈良百句」(細見綾子)
「脚註名句シリーズ 細見綾子集」
「俳句の基本」(沢木欣一)

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2018.08.20

ツルボ。

昨日、ツルボは墓所で花開いていた。

ツルボ

下から順に咲いていく。
球根で植えられて2年目で咲き出した。今年3年目。
これも知らなかった植物。可愛い花だ。
この紫は義母の好きな色だと思う。
義母の好きなのは薄紫と翡翠色、と遺品の整理をしていて思った。
義父の好きな色はわからない。でも白が似合うと思う。
kazeは青が好きだったが、後年は黄色好きになった。愛車が黄色だったから。
好きで黄色い車を買ったのではなく、すぐに買いたいと思った車の在庫が黄色しかなかったから、黄色い車に乗っているうちに好きになったのだ。
手の内にあるものを精一杯愛する人だった。

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2018.08.19

百日紅。

夏の花、と言えば、皆さまは何を思い浮かべるだろうか?
私は木槿と百日紅だ。
この辺りでは比較的多くの住宅の庭木になっている気がする。
我が家のマンションの中庭にも、どちらの木も何本か植えてある。
だから、夏の間に何度も目にすることになる。
百日紅は、まずこの色を思い浮かべる。

百日紅

これは本日、墓所で撮ったものだが、旧宅の隣家の百日紅もこの色だった。道路際にあったので、家の前を通るたびに目にした。
義父の晩年の俳句に、

病ひよし百日紅に帰りたし 欣一

があるが、我が家には百日紅は無かったので、この俳句で私が思い浮かべるのは隣家の木なのだ。
義父とのふれあいは少なかったので、これも貴重な思い出である。

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2018.08.12

墓所のセセリチョウ。

本日の墓所。
ナガボノシロワレモコウはすでに最初のピークは過ぎたかも。
たくさん咲いているのではあるが、花粉を出しているものは少なかった。

ナガボノシロワレモコウ

上の写真の背景の黄色は女郎花。
下は女郎花にイチモンジセセリ。

イチモンジセセリと女郎花

墓所のイチモンジセセリはやっと撮れた!
贔屓にしている昆虫なのだ。

次の開花はツルボのようだ。

ツルボ

このペースだと、義母の命日のときは咲き終わっているかな?
可愛い花なので咲いていると嬉しいのだが…。

本来は球根で植えるツルボの花の種をベランダの鉢植えで育てている。種を蒔いたのが30くらい。現在育っているのが6本。無事に育ったとして、これの花の咲くのは来年?再来年?

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2018.08.07

失くしたSuicaがあった。

失くしたと思っていたSuicaが出てきた。
「脚註名句シリーズ 細見綾子集」の本の中に挟まっていた。
過去記事に「Suicaを失くさなければ、Apple Watchは買わなかったと思うので、失くして良かったかも?」と書いたが、1万円以上がチャージされており、出てきて良かった。また、落したんじゃなかったというのが、最近感じている老化を否定するものとして嬉しく思う。
せっかくなので記念に写真を撮った。

Suica

ずいぶん年期の入ったカードだ。2代目、2004年のもの。
Suicaは2001年の発売前、システムのモニターテストを当時私が住んでいた埼京線で行った。モニターには外れたが、「すんごい便利!」と思って発売後に購入した。
2001年は私にとって特別に思い出深い年である。
実母が2000年の年末に倒れ、家で寝たきりになって迎えた暗いお正月だった。
母はその後10年間家で介護を受け、そして病院で亡くなった。
春、左胸のしこりに気付いてがんの検診を受け、乳がんが見つかる。
割とすぐに全摘手術を受ける。
夏、kazeとネットで知り合って付き合う。
秋、義父が亡くなる。
冬、kazeと結婚。

元通りにならないもの、取り返せないものもあるが、別の形で生きていけると思う。
自分に折り合いをつけることが大事、と今、揉め事を抱える自分に言おう。

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2018.08.02

鰻。

昨日は土用の二の丑。
たまたま新宿に用事があったので、東京では好きな方の鰻屋で鰻重を食べた。

鰻重

引っかかる書き方をしているのは、鰻は断然関西風が好きだからだ。
kazeとの幸福な鰻の思い出を書いた過去記事、「自宅で焼く鰻の蒲焼。」

義母が「子供は鰻が好きで…」と書いた文章を読んだ憶えがあるが、kazeは「おふくろは鰻が好きで…」と言っていた。両人とも大好きだったのだろう。

義母はkazeと鰻の俳句を詠んだ。

鰻裂くを一心に見ていぶかしむ 綾子 (昭和31年、kazeは6歳)
誕生日今年もうなぎとさくらんぼ 綾子 (昭和55年、kazeは30歳)

鰻とさくらんぼは義父の俳句にも詠まれていた。

独歩通り来て買ふ鰻とさくらんぼ 欣一 (平成7年、kazeは45歳)

義父が鰻を好きだったという話は聞いていない。義父は牛肉が好きだった。
鰻は妻と子供のために買ったのだと思う。
義父の鰻の俳句にはこういうのもある。

串うなぎ墓より帰る街に買ひ 欣一 (昭和60年、kazeは35歳)

この墓は、今、山野草が繁っている当家の墓のこと。
どのお店だろう? まだあるのかな?
今度、気にして歩いてみようと思う。

昨日の新宿の暑い空とゴジラ。

新宿ゴジラ

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